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イェリコ おまけ
〜 回復後のとある食事風景 〜
「なんだ?これは?」
「『ストロー』よ。ルカに葦を取ってきてもらって私が作ったの。あ、その飲み物ここにいれて頂戴、たっぷりね。」
「あの、これくらいで宜しいですか?」
「ええ。ありがと。あとはもういいから。ねぇメンフィス、こうやって使うのよ。」
チュ――――っ
「・・・・・・・・なぜ、そんなまだるっこしいことをする?そのまま飲めばよかろうが」
「案外楽なのよ。食欲のない時とか、寝たきりの時なんて、ほら、こうして横になったままでも飲めるから。」
「それなら、私が飲ませてやるではないか。必要ない。」
「やんっ返して!まだ大事な使い方があるのよっ!!」
「?」
「あ、あのねメンフィスもそれで飲んでみない?」
「これでか?わたしが?」
「そう。・・・・・・ほら、ここに二本いれると。どう?・・一緒に・・わたしと飲めるでしょ・・ねっ。」
「む・・・・・」
「うふっ 便利でしょ。ねぇ美味しい?」
「ふんっ。・・・顔を突き合わせているだけではないか・・・・・・やはり物足りぬわ。」
「きゃぁっっ!!」
「わたしはこの方がよい。」
「◇▽○☆・・ぅんんんん〜〜〜っっっ!!!」
「どうだ?美味かろう?」
「んも〜〜っっ!!不意打ちなんてひどいわっ!メンフィスのばかばかばかっ!!」
「共に飲もうと申したのはそなたではないか。口移しになんの不満がある?」
所詮、モーレツ熱愛まっしぐらなメンフィスに、キューピットな恋愛ゴッコは通じないのでありました。(爆)
2001年 「ししぃの館」投稿作品
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